ぬる湯の旅、長野再び。
今回お世話になったのは青木村にある「叶屋旅館」さんです。
かのうや、と読みます。
良い名前の旅館だな。
ずっと行ってみたくて、Twitterやブログを読み漁ってました。
こちらのご主人は頚椎の難病を以前患っていた方で、手術をして復活したそうです。
湯治場と呼ばれるとこに行くと、半身麻痺の方とか身体に不自由がある方と居合わせることが多々あります。
急に具合が悪くなって湯治で治しにくる方は毎週のように温泉で治癒しているんだって。
私は幸いにもどこも悪くないけど、そういう方々と話しているといつ何があるかわからないなぁって思うよね。
さてさて、今回は水木金曜日の2泊3日です。
順調にバスは進み、乗り継ぎもバッチリ。
青木バスターミナルから歩いて45分くらいのとこに叶屋旅館はあります。
青木バスターミナルから村営バスもでてるけど、時間があるし歩くことにした。
暑かった...。
やっとのことで到着し、ご夫婦で出迎えてくれます。
わーい!
宿の説明をしてもらって、早速温泉へ!
こちらの温泉は貸切で一人1時間ごとの予約です。
帳場にあるホワイトボードに自分の宿泊部屋の名前を記入するスタイル。
私の部屋は「滝山」でした。
温泉は35度くらいの体温に近い温度で、いつまでも入っていられます。
硫黄の香りがほんのりとして、湯の花がふわりと舞う素晴らしいお湯ですね!
一生入れるけど、顔を半分湯につけて寝てしまうので1時間がちょうど良い。
お風呂は2箇所あり、源泉は同じだけど広さが少し大きいのと小さいのって感じです。
小さい方が心なしかあったかい気がする。
この旅館はリノベーションが素晴らしく、ご主人の手作りでいろんなところが小綺麗にできています。
趣がありつつ清潔感もあり、心地よいお部屋でした。
そして洗剤を持参すれば洗濯もできるし、近くの共同浴場の横で手洗い洗濯もできます。
湯治場は長期滞在の方も多いので自炊できる場所もあり、共同で使えます。
私は初日は素泊まり、2日目は食事を予約しました。
初日の夜ご飯は何を食べたのか覚えたいないのだけど、お昼にたくさん食べてお腹がいっぱいだったのか、眠かったのか食べずに寝た気がする。
朝ご飯は持参したチンするご飯とめかぶとサバの塩焼き(セブンイレブン)を食べます。
なんというか、どこでも同じもん食べてる。
お昼はカップうどんを食べました。
ご飯を食べるか、ゴロゴロするか、温泉で浮かぶかのルーティンを繰り返します。
ふと、時間があったのでちょっと走ったけど、昼下がりは暑すぎて4キロでやめた。
倒れそうだった。
宿に戻って洗濯物を干して縁側でぼーっとしてたら、多分お母さんと宿泊されてる女性の方が話しかけてきて、お散歩コースのおすすめを教えてくれた。
私がジャージを干していたから、うろうろするのが好きなのかなと思ったらしい。
ウロウロするのも好きだし走るけど、基本的にジャージで暮らしてます!
近くにひまわり畑や寺や川があって、このコースはこういうとこが面白いよ、と教えてくれた。
そして蒸しパンとポテトサラダを少しお裾分けしてくれて、美味しくいただきました。
美味しくいただいたけど、夜ご飯があったことを思い出し、お腹をすかせるためにふらふらとおすすめコースを散歩に行きました。
ひまわり畑を見て、神楽殿を見て、少し小高いとこから山を眺めていたら、雨が降ってきて走って帰った。
洗濯物を先ほどの女性が片付けてくれていて、後でお礼を言いました。
助かる〜。
毎週木曜日の夕方には移動販売車がきてくれて、おすすめの木綿豆腐と帰宅する道中で食べようとメロンパンを買いました。
もっと色々買いたかったけど、そんなに長く泊まらないし夜ご飯あるしなぁ...。
次回はスケジュール立てて泊まろう。
食事は宿で食べるのではなく、お隣の「千楽」というお店でいただきます。
ここで脳梗塞を39歳の時に患い、今は半身に麻痺が残っているという男性と同じ時間の食事になり、色々話をしました。
千楽の女将さんの話し掛けが上手というか、宿泊者同士を繋げてくれるような役割で、初めて旅先でこんなにも話した気がする。
紫蘇ジュースをサービスしていただいた。
追加でソフトクリームも食べました。
女将さんの巻く、ちょっと傾いたソフトクリーム美味しい。
料理は「季節の野菜の天ぷら御膳」にしました。
他に焼肉とか、釜飯とか、串揚げとか。
席についてから揚げてくれるので、出来立てさくさくです。
ご飯はお櫃に入っていなくて、炊飯器から自分でよそうスタイルです。
茶碗に2杯食べた。
お米が美味しい。
あと、天ぷらはもちろん小鉢やサービスで出してくれたきゅうりの辛子和えがとても美味しかった。
ソフトクリームと紫蘇ジュース飲んでなかったらご飯3杯食べてたと思う。
入りたかったけど、熟睡した。
翌日は7時に朝食を予約していて、漬物や新鮮な卵でご飯2杯食べた。
梅ジュースを飲む?って聞かれたけど、お腹いっぱいすぎて遠慮してしまった。
飲めばよかった...。
胃にもう少しキャパがあれば...。
梅ジュースのことを後々考えたけど、次のお楽しみにしましょう。
こんなにサービスしてくれると思わなんだ。
また会いたくなる女将さんだった。
ご飯を食べていると、宿のご主人が挨拶に来てくれました。
「出発の時間、用事があって挨拶できないので...。」とわざわざきてくれた。
えええ!?なんて律儀。
ファンが多いのも納得である。
ご飯の後に最後にお風呂に入り、目をつむり、良い旅だったなぁと思う。
思いながら、やはり寝ていた。
帰りは村営バスを予約して、道の駅までお願いしました。
巡回もするけど、時間が決まっていてそれ以外は各自予約して、希望の場所で下ろしてくれる。
貸切で300円。
補助が出てるのかな、なんか悪いなぁ。
道の駅でお焼きを四個とジャムとミニトマト、スコーン、蕎麦饅頭を購入。
お焼きはバスの中で二個食べた。
お焼き美味しい。
帰りもさほど遅れずに池袋に到着し、ダラダラと帰宅しました。
東京は...蒸し暑かった。
高円寺はうるさくて、タバコ臭くて、汚かった。
青木村のことを思い出す。
夏が終わる。良い夏だった。
隣の共同浴場、「小倉乃湯」に入りそびれたのが残念だったが、これも次回の楽しみに。
加温した熱めと源泉の交互浴ができるらしい。
今回の旅は今までにないくらい初めましての人とお話をした。
皆いろんな状況で、痛みを持ってたりする。
そんな人たちに心地よい空間と食事を準備してくれて、程よい距離感でコミニュケーションをしてくれるオーナーやおかみさんに感謝の気持ち。
銭湯でたまーに接客するくらいだけど、ホスピタリティについて学びの多い旅だった。
来月はまた上田市に行くんだけど、5月に行った「遊楽」さん再訪です!